ローバートメンデルソン「医者が患者をだますとき」を読み終えて
「医者が患者をだますとき」読み終わりました。
僕がこの本を知ったきっかけというのは船瀬俊介という好きな評論家が「僕の医療批判はこの2冊の本で成り立っている」と紹介していた本だからです。
この人がお勧めしてた本のもう一冊はユースタスマリンズの「医療殺戮」という本。
マリンズの「医療殺戮」は前々から知っていて、16歳の時に読んだのですが、内容が結構難しく当時は理解するのがとても困難な本でした。
船瀬氏が「病院に行くな!」と面白おかしく医療批判を行っている動画をYouTubeでみるのですが、この人の医療批判の原点の本ということで、じゃあ見てみようかとなったわけです。
「医者が患者をだますとき」の内容は徹底的な現代医療批判です。メンデルソンは現代医療は9割いらないと言っていますから、今日本にいる医者の行てる治療行為はほとんど無駄だってこと。これが事実ならとんでもないことですよ。
毎年日本は30兆円税金を医療にぶち込んでるわけですから、9割削減したら、27兆円無駄。3兆円あれば十分。27億じゃなくて27兆円削減できる。
メンデルソンは医者を呪術師にたとえ、治療を呪いや儀式だといいのけます。現代医療は死神を祭る宗教だと。
この呪術師の攻撃から、逃れるために、対処法を提示しているわけです。
子供は病院でうんじゃダメ、粉ミルクを進めてくる小児科医はダメ、粉ミルクはインスタント食品と同じ、母乳を与えなさいということから、
死ぬ間際に賃金労働者の医療スタッフに残すことなんてないから、家族と一緒にいなさいと、生まれる時から死ぬ時までカバーしてあります。
読みやすい文章でわかりやすく書かれていて、約280ページと読者に負担がかからないような親切な本なので、僕みたいな普段本を読まない人でも簡単に読めました。
批判はたいてい聞いてて不快になるのですが、ユーモアがあると別です。この本はユーモアのセンスがかなり高い。
この本で面白かったところを引用しましょう。
〝診察に使われる道具は、それ自体が危険を秘めている。例えば聴診器は、医者が聖職者してそれらしく振舞うための小道具に他ならないのだが、人の肌に直接触れる聴診器によって感染症にかかることもあるのだ〟
聴診器というと、医者がよく首にかけてるこれですね。
メンデルソンは他にもこんなこと言っています。
聴診器はよく壊れていることがあるし、視診でわかる病気や脈でわかる病気もある。
聴診器を使うことにはたいていは意味がないし、必要なら胸に直接耳を当てれば確認することもできる。聴診をしている医者が聴診器を首にかけたまま、イヤホン部分をつけずに診察をしていることを私は見たことがある
こんなこと言われたら医療ドラマとかまじめに見れなくなっちゃいますね(笑)
たいていが聴診器つけてやってるわけですから。ほかには
ともいっていますね。死ぬ瞬間にピーってなる心電機はよく故障して変な数値だしたり、脳波計なんかはマネキンの頭にゼリー詰め込んで測定してみたら、「生きてる」という結果がでたとか。
読んでていちいち吹いちゃいます。
それで結局、弾圧されちゃうわけですね。こういうこと言ってると。
だから中世のカトリック教会と一緒で、現代医学の問題点を指摘すると、異端者って追放されるといってますよ。「神への信仰を疑っているのか!っ」って。
この本は洋書でしかも、日本の和訳が1999年にでてますから、情報としては古い情報になると思います。しかし根本的なところは昔も今も基本的に変わってないと思いますよ。復刻版が2016年11月にでてますしね。
「医者が患者をだますとき 女性編」もあるので、機会があればそっちも読んでみようと思います。では。